ココロ 雨のち晴れ 〜うつ病と闘う〜

2009年1月6日 22:46:20
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うつ病について


うつ病はどんな病気?

最初に治る病気かどうかというのは当然治ります。期間は人によりけりでおよそ3ヶ月〜数年で治ります。どんなに長くても治り方が遅くてもいつかは治る病気です。「はじめに」で説明しましたがうつ病は「心の風邪」とも言われています。体が無理をしたり負担の環境の中にいるせいで風邪を引いてしまったりするように、心も無理をすれば疲れ、負担がかかるとやがては倒れてしまうかもしれません。また別の言い方をすれば風邪は治るものであるから心の風邪もやがては治るものです。風邪を引いたら休養しなければいけないように心が疲れて病んだら休ませなくてはいけません。

うつ病になると辛く耐え難い日々を送らなければならないかもしれません。時にはとても追い詰められ絶望のふちに立たされるかもしれませんが、あきらめずに長い目で見てみましょう。経過はとても地味なものです。本当に良くなっているか等はあまりわからないかもしれません。ですが少しずつ少しずつ前進していくことが大事なのです。

うつ病の原因で主に挙げられるのは周囲の環境の状態と対人関係などが多くです。例を挙げると以下のような原因が考えられます。

・大切な人との死別や別れ

・進学、就職、結婚、引越しなどの周囲の環境の変化

・人間関係のトラブルや上下関係

・本人の意識の仕方や性格、遺伝子など

・出産してから数ヶ月気分が沈みこむ(産後うつ病)

・秋冬にかけ体調を崩し、春になると治る(冬季うつ病)

・その他悲しみや苦しみなどのストレスが溜まってしまう

上記を見ると「わたしでも体験したことあるよ」と思う方が多いかもしれません。そう、うつ病とは「誰でもなりうる病気」なのです。「わたしは今の環境に満足している」「気にしている事がない」という方でもいつでもうつ病になってしまう可能性があります。逆に言えば「うつ病になってしまっても異常」ということではないのです。

ある国際的な調査では、全人口のうち 3 〜 5 %の人がうつ病にかかっているといわれています。また別の調査では、人生のうちに一度でもうつ病にかかったことのある人は 25% にものぼります。こういったようにうつ病とはありふれていて近年急増している病気でもあります。


冬季うつ病・産後うつ病とは

・冬季うつ病

冬季うつ病は1980年ごろから全世界で注目され始めました。最近では身近に放送されたりするのですが、名前の通り秋〜冬にかけて症状が悪くなり春になると急に回復する。といった病気です。

日本で冬季うつ病が注目され始めたのは十数年前からで原因はまだよく分かっていません。それに加え、学校や会社に行く気になれないといったような重いうつ状態を1度は経験している、ノイローゼなど他の精神疾患がない、年末の忙しさや近親者の死など社会的・心理的な原因がない・・・これらの条件を満たす場合が冬季うつ病の診断基準とされています。
うつ状態そのものは比較的軽く、春になると回復するので我慢している人が多いようです。しかし調査では10人に1人以上が冬季に気分や体の調子が悪くなって悩んでいるといわれています。
 うつ状態が軽いとはいえ、ひどい場合は日常生活に支障を来します。いわば「冬眠状態」に陥るため、本人ばかりか周りの人にも迷惑をかけてしまう場合があります。

また冬季うつ病はパン、クッキー、チョコレートなどの炭水化物を異様に摂取したくなります。原因は日照時間と考えられていて冬は夏場に比べ日照時間が3分の1ということもあり※セロトニンの放出が低下します。セロトニンが低下すると脳の活動が低下してしまい注意力や集中力などが低下します。まただるい、眠いなど身体にも異常をきたします。そして脳に必要な糖分の元の炭水化物を摂取するのです。

治療法としては光療法が効果的と見られています。これは1日に数分間から数十分間まぶしいくらいの光源を見る。という療法です。簡単に言えば日光浴ですね。これをすることによってセロトニンの放出が促進され症状が改善するということです。また、投薬療法もあります。

※セロトニン 気分を興奮させ、体温調節、食欲、睡眠、安心感などに影響します。これが足りなくなると体温調整が出来なくなり、食欲低下、不眠、不安感などの症状が出てきます。

・産後うつ病

産後の気分の不安定な状態をいいます。出産による急激なホルモンバランスの変化や精神的不安によるものとされていますが、はっきりした原因よくわかっていません。産後女性の10〜15%が産後うつ病になるとのデータもあります。

産後3日以内に生じる悲しさや惨めさなどの感情は、マタニティーブルーと呼ばれ、多くの人が経験します。こうした感情は通常は2週間以内に治まるので、あまり心配することはありません。産後うつ病はこれより重症の気分の変化をいい、数週間から数カ月間続きます。このタイプのうつ病は女性の約1%にみられます。さらに重症で、ごくまれなタイプの産後うつ病は、産後精神病と呼ばれ、精神病的な行動を伴います。

妊娠前からうつ病があった人は産後うつ病になる可能性が高いので、妊娠中に医師や助産師にうつ病のことを伝えておきます。陣痛や分娩の苦しみ、睡眠不足、孤立感や無力感など、出産や育児に伴うストレスも産後うつ病の原因となることがあります。産後うつ病になる人は、妊娠前にうつ病やその他の心理的障害があったり、家族にうつ病の人がいることがあります。社会的サポートの不足や夫婦の不和によって、産後うつ病が起こる可能性はさらに高まります。

頻繁に泣くようになったり、気分のむら、刺激への過敏性、悲嘆などの症状がみられます。これよりまれですが、極度の疲労、集中力の低下、睡眠障害、性欲の低下、不安感、食欲や嗜好の変化、無力感、絶望感などもみられます。こうした症状は日常生活の妨げとなります。産後うつ病の人は、産んだ子供にまったく関心を示さなくなることもあります。

産後精神病では、うつ状態に加えて、自殺願望、暴力的思考、幻覚、奇異な行動がみられることがあります。ときには子供を傷つけたいと考えることもあります。

治療法は主にカウンセリングや専門の病院での入院、投薬療法などがあります。


症状はどのようなもの?

症状は人によってよりけりですが以下のような症状が主な特徴です。

・マイナス思考になり何事に対しても悪い方向へと考えてしまう

・食欲がない、物欲がない、性欲がない。などの欲求面が低下してしまう

・朝がだるく昼間から夕方にかけて体調が良くなり夜、深夜などで活発に行動する(日内変動)

・頭が働かない、意欲がわかない、やるきがおきない、集中力、注意力がない。など意識低下

・体がだるい、息切れ、胸が苦しい、動悸、過呼吸、微熱、吐気、頭痛、生理不順

・動作が鈍くなりまわりのことが出来なくなる

・何事も億劫になり今まで感じていた喜びや刺激を感じなくなる

・他人に対しての興味がなくなり対人関係に壁を作ってしまう

・判断力が鈍る。決断を求められると考え込んでしまってパニック状態になり他の症状が出てしまう

・自分を攻め込んでしまう

・自殺を考えてしまう。最悪自殺をしてしまう

うつ病の人を見ると動きが遅くおどおどしてイライラしたりするかもしれませんが、それがうつ病の症状です。風邪で咳や鼻水が出るように、うつ病では様々な「病状」が出てきてしまうのです。周囲の人が何気なく質問をふっても本人はそれどころではなく、ただでさえ頭の中が処理落ちしているのに、そこに新しい質問が入ってくれば本人はもうパニックです。自分がいることは迷惑じゃないのか?自分は死んだ方が良いのではないか?このまま何も出来ないのか?等の考えが頭の中をぐるぐる回っています。周囲の人はそこに気づいてあげてください。場合によっては本人が「うつ病」と自覚していない場合もあります。

また、気分が落ち込み、マイナス思考になると一番恐いのは「自殺」です。自分はもうこの世にいてはかえって迷惑だ。などと意を決して自ら命を立絶つともあれば、ふらっと本人の意識がはっきりしないまま命を絶つこともあります。周囲の人が気づき手遅れになる前に治療するのが大切です。


どういった人がなりやすいのか?

完全に解明されたわけではありませんが傾向があるようです。またその傾向が確実と言うわけではありません。

・完璧主義者で常に物事を100%でやり遂げようとする人

・義務感、義務感が強く他人からの信頼が厚くそれを維持し続けようとする人

・他人に気を配る人

・その場の雰囲気を崩さないようにと同調させる人

・人の顔色をずっとうかがって気が休めない人

・相手の気持ちに敏感な人

・熱心で真面目な努力家

・「しなければならない」「やるしかない」などという考えを持つ人

こういった性格の人がうつ病になりやすい傾向があるようです。しかし見てみればその人は気配りをしてくれて、いろんなことに熱心で常に他人を考えてくれるいい人なのではないでしょうか?そう、つまりうつ病というのは「真面目な人」「優しい人」がなりやすいのです。他人からの信頼を置く事によってさらに頑張ろうとしてしまい、ふと何か悲しいことや失敗などがあると極度に落ち込みうつ病となってしまいます。そして上記のような症状が現れ、やがては「自分なんて・・・」という考えをもってしまうのです。他人の存在を気遣うからこそ「自分はいたら迷惑なのではないか」と思うことが多いようです。


どうやって治すの?

基本的にうつ病の療法は「投薬」と「療養」です。その他にもカウンセリングや最近では「α波ミュージック」という癒し、つまりヒーリング効果の持つ音楽を聴くことなども効果的という結果が出ています。

うつ病の治療の割合の殆どが「投薬」です。近年うつ病が急増しているためそういった面の医学が発達してきて様々な薬が開発されました。最近ではセロトニンやノルアドレナリンだけに作用するまさに「抗うつ剤」と呼べるものが開発されています。

ちなみにまずうつ病の人は物事を客観的にとらえるのが苦手になってます。団体での行動(集団行動)などで自分が失敗したら集団責任を負わせ皆に迷惑を書けるなど自分の結果で周りが迷惑するかもしれないという主観的な考えを持ってしまいます。そうなると常に100%の力を出して完璧にやり遂げなければならないという考えを持ってしまいやがて気疲れしてしまうのです。そういう風にならないようにするためには少しでもうつ病の人に「客観的」に物事を見させることが大事です。先で述べた集団行動に関しては仕事は100%でなくても多くの人がカバーをしてくれる、自分だけが悪いんじゃないなどの考えを持たせる事が大事です。本人からは「おおざっぱ」としか見えないかもしれませんが、周りの人から見ると案外「普通」に見えたりするものです。そういう考えのズレなどを修復していく事も大事です。

また家族、友人などのうつ病の人と多くかかわる人の接し方でも状況は大きく変わります。「周囲の接し方」にも記載していますが、うつ病の本人は常に「がんばりやさん」なのです。常にがんばってきたのです。そういった人に励ましの気持ちを持っていたとしても「がんばれ」という言葉はあまりにも重い負担となりかねません。そういうことも考慮して接してあげましょう。

※ノルアドレナリン 神経を興奮させる神経伝達物質です。覚醒、集中力などの働きがあり、不足すると不安や恐怖、記憶障害、集中力の低下といった症状が出ます。


 
 
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